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ベトナムの食品工場から学ぶ!従業員の「歯の健康」が生産性を高める秘訣とは?

ベトナムの食品工場から学ぶ!従業員の「歯の健康」が生産性を高める秘訣とは?

従業員の健康は生産性の要!ベトナムの現場から学ぶ「歯の健康」がもたらす効果

「働く人の健康が、すべての安全と持続可能な生産の基盤である」――この考え方が、農業や食品製造の現場でますます重要になっています。海外展開を考える生産者や農業関連事業者にとって、現地での労働安全衛生管理は避けて通れない課題です。

今回ご紹介するのは、日本農家と共にベトナムで農産物栽培と食品製造を手がける株式会社HOLUS(ホーラス)のベトナム現地法人AGRIEX(アグリエックス)の取り組みです。AGRIEXは、2026年7月30日に中央労働災害防止協会(中災防)が主催する「第21回 海外進出安全衛生情報交流会」で、従業員の健康支援と労働安全衛生マネジメントの具体的な事例を発表しました。

海外進出安全衛生情報交流会のプレゼンテーションスライド

なぜ「デンタルケア」が労働安全衛生と生産性向上につながるのか?

近年、海外進出企業にとって、現地従業員の「健康管理」は単なる福利厚生ではなく、労働災害の防止や職場定着率の改善、さらには作業パフォーマンス(労働生産性)の維持に直結する重要課題として認識されています。特に新興国では、日本の常識とは異なる健康観や衛生観念があるため、企業が主体的に健康支援体制を整えることが求められます。

AGRIEXでは、従業員の健康支援の一環として、ベトナム・ラムドン省にある食品加工工場(第二工場)内にデンタルルーム(歯科診療室)を設置しています。常駐する歯科医師の幾島章仁氏が中心となり、日々の口腔衛生指導や診療を行っています。

これは、体調不良をおして出社することで生じる「プレゼンティーズム」(不調を抱えながら働く状態)による労働生産性の低下や重大な事故のリスクを低減するためです。歯の痛みや不調は、集中力の低下やストレスにつながり、結果として作業効率の低下や思わぬ事故を招く可能性があります。適切なデンタルケアは、従業員の全身の健康維持はもちろん、職場の安全と生産性向上に大きく貢献するのです。

会議室で講演を行う男性

交流会で発表された具体的な取り組みと課題

「海外における安全衛生ネットワーク構築のために」を大テーマに開催された交流会では、AGRIEXの幾島医師が以下の点を解説しました。

1. 医療従事者目線の労働安全衛生

工場内の「保健室」から得られる健康情報を、どのように労働安全衛生の改善に活かすかという視点が提示されました。また、ベトナム人従業員と「ヒヤリハット」(事故につながりかねない出来事)に対する認識の違いや、安全への習慣の違いが実例を交えて紹介されました。

2. プレゼンティーズム(不調を抱え働く状態)のリスク

インフルエンザでも休まない現地の風潮や衛生観念の違いに言及し、体調に問題を抱えた状態での出社が、労働生産性の低下だけでなく、集中力不足による現場での重大な事故につながる危険性が強調されました。

3. 最新のベトナム医療事情

都市部には日本人医療従事者が多い一方で、地方では医療アクセスが難しい現状が紹介されました。このため、海外進出企業が自律的に健康支援体制を整えることの重要性が訴えられました。

歯科検診データのプレゼンテーションスライド

AGRIEXの幾島医師は、2024年に日本人歯科医師として初めて、通訳なしでの診療が認められるホーチミン医科薬科大学の「医療ベトナム語試験」に合格しています。長年にわたりベトナムでの歯科ボランティア活動に従事し、貧困地域での歯科治療や口腔衛生活動、若手歯科医師の育成に貢献してきました。現在は、予防歯科と「ヘルスプロモーション」(人々が自らの健康をコントロールし、改善できるようにするプロセス)に注力し、地域全体の生活の質(QOL)向上にも寄与しています。

AGRIEX DENTALの幾島章仁医師

講演資料が無料で公開中

本セミナーで幾島医師が使用したスライド資料「医療従事者目線からのベトナム労働安全衛生と最新のベトナムの医療事情」が、HOLUS公式サイトで無料公開されています。

企業の安全衛生担当者や人事労務担当者、これからベトナムをはじめとする海外への進出・赴任を予定している方々にとって、貴重な情報源となるでしょう。

講演プレゼンテーション資料のダウンロードはこちら

今後の展望と地域への貢献

HOLUSおよびAGRIEXは、「働く人の健康が、すべての安全と持続可能な生産の基盤である」という信念のもと、農業分野における事業推進だけでなく、現地従業員の健康支援と安全衛生環境の向上に継続して取り組んでいます。

特に、「企業単位の予防歯科モデル」をベトナム全土へ展開可能な「予防歯科プラットフォーム」へと発展させることを目指しています。従業員の口腔衛生の向上は、QOL(生活の質)の向上や全身の健康増進だけでなく、安全な職場づくりや生産性向上にもつながることを広く社会へ発信していくとのことです。

また、ベトナムで培った「産業・健康・地域貢献」を統合した安全衛生支援モデルを広く共有し、海外進出企業における労働環境の最適化と持続可能な事業運営への貢献を目指しています。

AGRIEXについて

AGRIEX COMPANY LIMITEDは、2020年設立のベトナム現地法人です。各種冷凍野菜や冷凍惣菜(天ぷら・飲茶など)の製造、農業技術の研究および普及活動を行っており、FSSC22000認証も取得しています。700名以上の従業員を擁し、ベトナムの生産者の生活・地位向上や子供たちへの食育活動など、SDGsにも貢献しています。

AGRIEXの公式サイト

株式会社HOLUSについて

株式会社HOLUSは、2013年設立の食品メーカーです。代表の阿部秀昭氏は、日本農家と共に10年以上にわたりベトナムで営農指導を行い、「Made by JAPAN」品質での生産を実践しています。“畑で考え、畑で作る”をモットーに、野菜の栽培から加工、輸出入までを一貫して手がけ、持続可能な農業と食の実現を目指しています。

株式会社HOLUSの公式サイト

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