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2024年、開発途上国の生産者へ約330億円のフェアトレード・プレミアムが還元!持続可能な農業と地域発展を後押し

2024年、開発途上国の生産者へ約330億円のフェアトレード・プレミアムが還元!持続可能な農業と地域発展を後押し

フェアトレード・プレミアムとは?生産者の未来を拓く資金

国際フェアトレード認証を推進するフェアトレード・インターナショナルは、2024年の実績をまとめた「フェアトレード モニタリングレポート 第17版」を発表しました。このレポートによると、2024年には開発途上国の生産者が販売したフェアトレード認証原料に対し、総額2億160万ユーロ(約330億円)もの「フェアトレード・プレミアム」が支払われました。これは過去5年間の累計で10億ユーロを超える大きな金額です。

フェアトレード・プレミアムとは、認証原料の取引価格に上乗せして支払われる奨励金のこと。この資金の大きな特徴は、その使途を生産者組織が民主的な話し合いを通じて決定できる点にあります。地域の経済的、社会的、環境的な発展のために、生産者自身が「未来への投資」を選べる、まさに現場で役立つ仕組みなのです。

農作業をする男性

プレミアム資金の活用で、経済的安定と環境保全を両立

今回のレポートでは、プレミアム資金の分類方法が見直され、生物多様性の保全、リサイクル活動、有機農業資材の使用、EU森林破壊防止規則(EUDR)への対応など、近年重要性が高まる持続可能性への取り組みがより詳細に把握できるようになりました。

分析の結果、生産者組合ではプレミアム資金の76%、大規模プランテーションの労働者では80%が、生産性向上や品質改善、収入向上といった経済的利益につながる取り組みに充てられていることが分かりました。例えば、新しい農機具の導入や、品質を高めるための研修費用などに使われていることでしょう。

一方で、生産者組合では24%が環境・気候変動対策に活用されています。森林再生や生物多様性保全、持続可能な農業技術の導入など、環境に配慮した農業への投資も着実に進んでいます。これは、経済的な安定と地球環境の保全を両立しようとする生産者の強い意志が反映された結果と言えるでしょう。

生産者の声:暮らしと地域が変わる具体的な事例

フェアトレード・プレミアムが、どのように生産者の生活や地域社会に役立っているのか、具体的な声が届いています。

カカオ農家の場合

カカオ農家の男性

あるカカオ農家は、協同組合がカカオをより良い価格で販売できるよう支援してくれたことで、プレミアムを受け取っています。その資金は、カカオの木や肥料の改善に活用され、さらに技術研修の費用も支援されています。農家は「協同組合のメンバーであることは、私たちにとって大きな支えになっています」と語り、カカオが「食べ物や衣服、そして暮らしを支えてくれる収入をもたらしてくれています」と実感しています。

茶園労働者の場合

茶園労働者の家族

茶園で働くスタネスさんのコミュニティでは、プレミアムによって太陽光発電式の街灯が設置されました。以前は夜道が暗く、子どもたちの帰宅が危険だったり、野生動物による被害が増えたりと、不安な状況でした。しかし街灯の設置により、「その恐怖を感じることがなくなり、私たちの生活はずっと良くなりました」と話します。太陽光発電であるため、電気代の負担軽減や安定した電力供給にもつながっている点も大きなメリットです。

高い満足度と共通の課題

地域別レポートでは、生産者の満足度が各地域で約90%と高い水準を維持し、年々向上していることが示されています。生産者がフェアトレードの主なメリットとして挙げたのは、以下の点でした。

  • より良い価格とフェアトレード・プレミアムによる収入向上

  • 生物多様性保全など持続可能な農業技術の向上

  • 労働環境や労働者の権利保護の充実

  • 女性のエンパワーメントと機会拡大

一方で、生産者が共通して抱える最大の課題は「市場へのアクセス制限」と「気候変動」です。これらの課題に対し、フェアトレード生産者ネットワーク(PN)が実施する研修や支援が、生産者自身の成果実感につながっています。

2024年 国際フェアトレード認証の主な実績

2024年の国際フェアトレード認証は、以下のような実績を上げています。

  • 約187万人の農家・労働者が国際フェアトレード認証に参加(約90%が小規模農家)

  • 1,800を超える生産者組織が認証を取得

  • フェアトレード認証原料 約150万トンを販売

  • フェアトレード・プレミアム総額は2億160万ユーロ(約330億円)

  • 主要6品目(バナナ・カカオ・コーヒー・サトウキビ糖・綿花・紅茶)の認証農地は約280万ヘクタール

  • その約4分の1が有機栽培農地で、生産量ベースでは36%がオーガニック

  • 女性の割合は農家23%、労働者40%

  • 女性比率が最も高い産品は、農家では穀物(64%)、雇用労働者では紅茶(55%)

フェアトレードへの参加と今後の展望

フェアトレードは、単に生産者へ適正な価格を支払うだけでなく、生産者自身が未来への投資を決定し、地域社会の発展や気候変動への対応、生物多様性の保全といった持続可能な社会づくりを支える仕組みとして、その役割をさらに広げています。

日本国内で国際フェアトレード認証の普及・啓発活動を行っているのは、認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパンです。国際フェアトレード認証への参加や製品の認証に関心のある方は、フェアトレード・ラベル・ジャパンを通じて情報収集を行うことができます。

今回のモニタリングレポート第17版について、より詳細な情報は以下のリンクからご覧いただけます。

生産者や農業関連事業者にとって、フェアトレードは持続可能な経営と地域貢献を両立させる有効な手段と言えるでしょう。この動きがさらに広がり、多くの生産者がその恩恵を受けられる未来が期待されます。

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