オイシックス株式会社とNSGグループが立ち上げた新潟フードテックタウン(NFTT)。その推進組織である新潟フードテックタウン実行委員会(共同委員長:池田 弘、高島 宏平)は、2026年10月21日(水)11:00~12:00、東京都中央区の銀座・新潟情報館 THE NIIGATAで「新潟フードテックタウン “食の未来戦略” 発表会」を開きました。開催のきっかけは、今年9月30日に政府が発表した地域未来戦略で、新潟の食関連産業(フードテック)分野が採択されたことです。
会場では、オイシックス株式会社がNFTTのこれまでの取組を紹介しました。新潟県は、今後の計画とNFTTとの連携構想を説明しました。さらに、すでにNFTTとつながりのあるスタートアップ3社が、事業の取組と新潟との可能性について発表しました。あわせて、登壇した3社を含むフードテック各社の技術を詰め込んだ「未来ののり弁」もお披露目されました。

地域未来戦略の採択を受け、NFTTと新潟県が今後の計画を発表
最初に登壇したのは、オイシックス株式会社 取締役 兼 Future Food Fund株式会社 代表取締役の松本 浩平氏です。NFTTのこれまでの活動実績や新潟での取組を紹介しました。あわせて、オイシックスが運営するCVC「Future Food Fund」(フード領域に特化したコーポレートベンチャーキャピタル)についても説明しました。
続いて、新潟県 産業労働部 創業・イノベーション推進課 課長の藤田 拓志氏が、地域未来戦略の採択概要を説明しました。NFTTとの連携で目指す目標や今後の計画にも触れ、両者がスタートアップの創出・集積数について共通の目標を持ち、連携していくことなどが語られました。

NFTTと連携するスタートアップ3社が独自技術を紹介
後半は、この日の「未来ののり弁」にも使われている食材を研究・開発したスタートアップ3社が、1社ずつ登壇しました。各社は、技術と開発の背景、そして新潟で取り組みたいことを紹介しました。
株式会社ARK:場所を選ばない閉鎖循環式陸上養殖
営業部部長の千葉 隆一氏は、水産資源の枯渇や海洋環境負荷といった深刻な食料課題を取り上げました。こうした課題に対し、場所を選ばず誰でも水産業を行える閉鎖循環式陸上養殖システム(RAS)と、専用管理アプリを提供する事業を紹介しました。今後は、直営・共同養殖場での自社ブランド生産や、ハタ等の新魚種開拓を進める方針です。さらに、米や酒粕といった地域資源と連動する、持続可能な食産業モデルの確立を目指すと発表しました。
株式会社オカラテクノロジズ:おからの栄養価に着目
取締役の上田 将大氏は、年間70万トン発生するおからの多くが廃棄されているというフードロス問題を取り上げました。同社は、おからの栄養価に着目し、ヘルスケアとフードロス対策を同時に実現する取組を進めています。現在は、おからを活用した高栄養なコラボ食品の開発・販売に取り組んでいます。今後は、新潟県の米菓・製粉メーカー等との連携を推進したいと発表しました。
合同会社シーベジタブル:新潟で地元産の黒海苔生産に挑戦へ
共同代表の友廣 裕一氏は、環境変化によって海苔の生産量が半減し、従来の海藻生産や食文化が存続の危機に直面しているという課題を取り上げました。これに対する同社の事業として、海藻の研究開発から陸上・海面での量産、海藻のプロダクト開発などが紹介されました。今後は、新潟県で地元産の黒海苔の生産に挑戦したいと語りました。

フードテック食材を詰め込んだ当日限定「未来ののり弁」
発表会の最後には、「未来ののり弁」のメニューを開発した料理家の寺井 幸也氏が登場しました。このお弁当には、登壇したスタートアップ3社を含むフードテック食材(陸上養殖の魚や海藻、おからをアップサイクルした商品など)が使われています。寺井氏は、各メニューと調理の工夫を解説しました。お弁当の中身は次のとおりです。
- 白身魚のフライ(ARK社の陸上養殖ヤイトハタ)
- 竹輪の磯辺揚げ(シーベジタブル社のすじ青のり)
- 玉子焼き(オカラテクノロジズのおからパウダー)
- 薩摩芋のサラダ
- のりご飯(シーベジタブル社あつばアオサ)
- 柿の酒粕・麹漬け
- きのこの金平
質疑応答では、参加したメディアから多くの質問が寄せられました。フォトセッションの後には、来場したメディアが「未来ののり弁」を試食しました。

新潟フードテックタウン(NFTT)とは
NFTTは、オイシックスとNSGグループが推進するプロジェクトで、新潟に世界有数のフードテックエコシステムを構築するものです。日本の優れた食文化や技術を国際競争力へ結びつけるため、新潟が持つ豊かな食資源や伝統的な発酵技術、食品企業・研究機関の集積といった強みを活かします。産官学金が連携し、フードテック特化型ファンドによる資金供給から、大企業と連携した実証実験、グローバルパートナーを通じた海外展開までを包括的に支援します。食産業の活性化と社会課題の解決に取り組むとともに、日本の食産業の国内での成長やグローバル展開を推進します。食料安全保障や健康課題への関心が高まる中、食を起点とした産業創出を通じて、日本の食産業の競争力強化と持続的成長に貢献することも狙いとしています。
出典:オイシックス株式会社





