地域農業

栃木県高根沢町に初の観光いちご農園が誕生へ!担い手不足解消と地域活性化、そして海外輸出も見据える「SAKURA DROPS」の可能性

栃木県高根沢町に初の観光いちご農園が誕生へ!担い手不足解消と地域活性化、そして海外輸出も見据える「SAKURA DROPS」の可能性

一人の夢が地域を動かす!高根沢町初の観光いちご農園への挑戦

栃木県さくら市に本社を置く株式会社セブンハンドレッドファームが、新たな挑戦を始めています。それは、栃木県高根沢町で約80a(約8,000㎡)もの農地を承継し、いちご栽培に取り組むこと。この取り組みの背景には、高根沢町に暮らす社員、高橋志保美さんの「いつか高根沢町でいちごづくりをしたい」という長年の夢があります。会社はこの夢を、地域農業の未来を切り開く大きな挑戦へと昇華させました。

近年、全国的に農業の担い手不足が深刻化し、多くの農地が耕作放棄地となる危機に瀕しています。しかし、セブンハンドレッドファームは、そうした「新たな担い手を必要としていた農地」を引き継ぐことで、「継ぐ人がいない」状況を「次の挑戦が始まる」チャンスへと変えようとしています。この新しい農園は、高根沢町大谷地区に位置し、いちご栽培の拠点として活用されます。

将来的には、2028年から2029年頃までに、高根沢町初の観光農園の開業を目指しています。いちご狩りなどの体験だけでなく、地域の食や農業、周辺の観光資源と連携し、高根沢町を訪れるきっかけとなる場所を創出する構想です。これにより、農業を地域の観光資源の一つとして育て、さくら市と高根沢町を含む近隣地域の新たな魅力を創造することを目指しています。

ビニールハウスの中で、若い女性が笑顔でイチゴの農作業をしている様子。

社員の夢を支える会社の挑戦

高橋志保美さんは、前職を退職後、栃木県内の大学で社会人向けの研修コースに参加していちご栽培を学び、セブンハンドレッドファームの創業時から事業に参画してきました。そして今回、受粉用の蜂を取り扱う知人から農地を紹介されたことをきっかけに、長年の夢を実現させる機会が訪れました。

高橋さんは「一から農園をつくっていくのは初めてなので、分からないことも多く、とても大変だと感じています。それでも、挑戦させてくれる会社やメンバーには本当に感謝しています」と語っています。周囲の支えを受けながら、高根沢町でのいちごづくりという夢の実現に向けて、着実に歩みを進めている様子がうかがえます。

イチゴのハウスの中で、緑豊かなイチゴの葉に囲まれ、笑顔で立つ女性の姿。

手袋をはめた人物が赤い剪定ばさみを使って、栽培システムで育てられているイチゴの葉を剪定している様子です。

高根沢から世界へ!輸出を見据えた新品種「SAKURA DROPS」

セブンハンドレッドファームは、高根沢町の新しい農園で、国内流通向けの「とちおとめ」に加え、海外輸出を見据えた画期的な品種「SAKURA DROPS(品種名:CULTA-T3L)」を導入します。

この「SAKURA DROPS」は、農業スタートアップの株式会社CULTAが開発した新品種です。生産者にとって特に嬉しい特徴は、高温環境に強く、長期的に安定した収穫が期待できる点です。さらに、果実の表面が丈夫なため、完熟に近い状態で収穫したいちごを長距離輸送できるという、海外輸出を見据えた大きなメリットがあります。平均糖度も13度前後と高く、食味と輸送性を高いレベルで両立できる品種として注目されています。

「SAKURA DROPS」の詳細については、CULTAの公式サイトをご覧ください。
CULTA公式サイト

このCULTAとの連携は、セブンハンドレッドファーム代表取締役の小林氏とCULTA代表取締役CEOの野秋氏が、起業家・イノベーターを育成する私塾「MAKERS UNIVERSITY」に参加していたという偶然の縁から生まれました。
MAKERS UNIVERSITY公式サイト

2026年4月には、CULTAからSAKURA DROPSの親苗130株(約3,000株分の育苗に相当)が到着し、育苗ベンチや灌水設備などの整備が進められてきました。高根沢町から、世界を見据えた農業への挑戦が始まっています。

新しい作物の栽培準備が進められている温室の内部。

農地で2人の作業員がクレーンを使い、新しい水処理タンクを設置している様子。

ビニールハウスの中で、一人の人物が水耕栽培のイチゴの苗を手入れしています。

農業を起点とした地域活性化への取り組み

セブンハンドレッドファームは、単にいちごを生産するだけでなく、農業を起点とした地域活性化に積極的に取り組んでいます。耕作放棄地の活用、環境負荷の低減、資源循環の仕組みづくりを通じて、地域の自然環境や景観の維持に貢献。さらに、観光や体験事業と連動した地域づくりを推進しています。

生産活動にとどまらず、加工品開発や観光事業との連携など、いわゆる「6次産業化」にも注力。2026年6月には、自社農園で栽培する「さくらベリー」を70%使用したストロベリージェラートを発売しました。また、2026年4月からは農産物直売所「菜っ葉館」の指定管理者として運営を行い、地産地消や食育活動を通じた地域振興にも取り組んでいます。

青い空と白い雲の下、緑豊かな畑に複数のビニールハウスが並んでいる様子。

セブンハンドレッドファームは、地域活性化には農業が不可欠であるという考えのもと、栃木県の豊かな農環境を活かした事業創出を目指しています。農地を「守る」だけでなく、新しい人の流れと産業を生み出す場所へと育てる挑戦は、今後の地域農業のモデルケースとなることでしょう。

セブンハンドレッドファームの公式サイトやSNSでも、その活動をぜひチェックしてみてください。

地域全体で魅力を高めるグループ会社との連携

セブンハンドレッドファームは、地域活性化を目指すグループ会社と連携しています。さくら市を拠点に、ゴルフ場「セブンハンドレッドクラブ」や温泉宿泊施設「お丸山ホテル」を運営し、地域に開かれた場づくりを進めています。

広大なゴルフコースを上空から捉えた景観写真。

広々としたモダンな大浴場の画像です。

これらの施設とセブンハンドレッドファームが連携することで、自産自消や資源の循環を積極的に進め、環境負荷を抑えた持続可能な地域づくりに取り組んでいます。また、ゴルフや宿泊で訪れた方々に地域の食や農の魅力を伝えることで、さくら市だけでなく近隣市町村の地域資源を活かした新しい価値の創出を目指しています。

株式会社CULTAについて

CULTAは「『未来の適地適作』で生産者と消費者を幸せにする」をミッションに掲げ、次世代品種開発を起点に、農業の産業構造変革に挑むアグリテック・スタートアップです。独自の品種開発プロセスにより、従来10年を要するイチゴの新品種開発を2年に短縮。2025年には、自社開発第1号品種「CULTA-T3L(SAKURA DROPS)」を実用化しました。

株式会社CULTA公式サイト

株式会社セブンハンドレッドファームについて

項目 内容
会社名 株式会社セブンハンドレッドファーム
代表者 小林 忠広
所在地 栃木県さくら市喜連川
設立 2023年4月
事業内容 農業事業

セブンハンドレッドファームのロゴマーク。

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