手作りのIoTで、あなたの農場をもっと賢く!
農業の世界でも、デジタル技術を活用して生産性アップや省力化を目指す「スマート農業」への注目が高まっています。そんな中、岡山県が主催し、岡山理科大学を会場に「農林水産DXセミナー」が開催されました。
「DX(デジタルトランスフォーメーション)」とは、デジタル技術を活用して、私たちの仕事や暮らしをより良く変革していくこと。このセミナーでは、特に「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)」という技術に焦点を当て、農業現場での具体的な活用方法を学ぶことができました。
現場の課題を解決!「計測・制御ボード」製作に挑戦
8月25日に行われた第1回目のセミナーには、花や果樹栽培に携わる農家の方々など10名が参加。会場となった岡山理科大学A7号館2階のものづくり実習室は、熱気に包まれました。
セミナーのテーマは「はじめての農業IoT開発:IoT計測とクラウド連携システム開発の基礎講座」。講師は情報理工学科の藤本真作教授、赤木徹也教授、横田雅司講師の3名が務めました。

参加者は、気温や土壌の湿度、水量などを読み取って、例えばスプリンクラーなどを自動で作動させるための「計測・制御ボード」の製作に挑戦。基板に抵抗器やコンデンサ、マイコン(小型のコンピューターチップ)などを「はんだ付け」(電子部品を熱で溶かした金属で固定・接続する作業)していく、本格的な作業が行われました。
このボードがあれば、「畑の気温が一定の温度を超えたら自動で換気扇を回したい」「土壌が乾燥したら自動で水やりをしたい」といった、現場の具体的なニーズに応えるシステムが作れるようになるでしょう。自分で作れるからこそ、それぞれの農場の状況に合わせて細かくカスタマイズできるのが大きな魅力です。
プログラミングで広がる可能性
第1回で製作したボードは、パソコンと連結して動作を確認。そして8月31日には、この製作したボードを使って「プログラミング」(コンピューターに指示を出すためのコードを書くこと)を行い、IoT計測システムを実際に構築する第2回セミナーが予定されています。


プログラミングを学ぶことで、データを収集するだけでなく、そのデータに基づいて機器を自動制御したり、クラウド(インターネット上のサーバー)と連携させて遠隔から状況を監視したりと、スマート農業の可能性が大きく広がります。
経験や勘に頼りがちだった栽培管理も、デジタル技術を活用することで、より精密で効率的なものへと進化していくことでしょう。このような実践的な学びの機会は、スマート農業の導入を考えている生産者の方々にとって、大きな一歩となるはずです。




