スマート農業

水稲農家さん、注目!メタン削減の「AWD(間断灌漑)」がカーボンクレジットに!インドネシア政府機関と連携強化

水稲栽培の新しい取り組み!メタン削減でカーボンクレジットを創出する「AWD」がインドネシアへ

水稲栽培に携わる皆さんは、地球温暖化対策と生産性向上の両立に日々頭を悩ませているかもしれませんね。そんな中、株式会社フェイガーがインドネシアで、水稲栽培におけるメタン排出量を大きく減らす「AWD(間断灌漑)」プロジェクトを本格的に進めています。

このプロジェクトは、JCM(二国間クレジット制度)という仕組みを通じて、排出削減量を「カーボンクレジット」として創出することを目指しており、将来的には生産者さんにとっても新たな収入源となる可能性を秘めています。

AWD(間断灌漑)って、どんな技術?

まずは「AWD(Alternate Wetting and Drying:間断灌漑)」という言葉、聞き慣れない方もいるかもしれませんね。これは、水田に水を張った状態と、水を抜いて乾かす状態を交互に繰り返す水管理の手法のことなんです。

水田から発生するメタンガスは、地球温暖化の原因の一つと言われています。AWDは、水田を定期的に乾かすことで、このメタンガスの発生を抑える効果が期待できます。環境に優しいだけでなく、水の使用量を減らせるメリットもある、まさに一石二鳥の技術なんですね。

インドネシア政府機関との強力な連携が実現!

今回のプロジェクトの大きな一歩として、フェイガーはインドネシア共和国の二つの主要な政府機関と覚書(MOU)を締結しました。これによって、プロジェクトの信頼性と実現可能性がぐっと高まると期待されています。

一つは、公共事業省傘下の灌漑管轄機関である「Balai Besar Wilayah Sungai Cimanuk Cisanggarung(BBWS Cimanuk Cisanggarung)」。AWDを実施する上で欠かせない灌漑運用データや水文データ(水の動きに関するデータ)の共有、そして水田へのアクセスに関する調整などで協力していきます。

もう一つは、農業省傘下の農業普及機関「Indonesian Center for Agricultural Extension(ICAE)」。こちらは、農業普及員のネットワークを通じて、農家さんとの連携を深め、AWDやバイオ炭といった低炭素農業技術を広く普及させる役割を担います。実証用の水田の共有も行っていくとのことです。

インドネシア公式職員とのグループ写真

JCM(二国間クレジット制度)は、日本とインドネシア両政府間の制度です。そのため、今回のような現地政府機関との協力関係は、カーボンクレジットを実際に発行する上で非常に重要なステップとなります。

プロジェクトの具体的な進捗と将来性

現在、インドネシアの西ジャワ州では、すでにパイロット運営が進められています。農家さんへの研修を行いながらAWDを実施し、その効果をモニタリングしている最中です。

このプロジェクトでは、10年間で合計約210万tCO2e(二酸化炭素換算トン)もの排出削減量を見込んでいます。そして、2027年下半期には最初のカーボンクレジット発行を目指し、その後は段階的に対象面積を広げ、2033年には年間約40万〜48万tCO2という安定したクレジット発行フェーズへの到達を目標に準備が進められています。

カーボンクレジットにご興味のある事業者の皆様へ

フェイガーは、今回紹介したプロジェクトで創出されるカーボンクレジットの長期購入を検討いただける事業会社からの相談を受け付けています。クレジットのフォワード契約や長期オフテイク契約、あるいは共同事業への参画など、さまざまな形での関わり方を歓迎しているとのことです。詳細な条件については、個別の相談の中で協議する形になります。

これは、生産者さんにとっても、将来的に環境に優しい農業が経済的な価値として評価され、新たな収益に繋がる道が開かれることを意味します。

株式会社フェイガーについて

株式会社フェイガーは、農業由来のカーボンクレジットの創出から販売までを一貫して手掛けるスタートアップ企業です。生産者さんと協力しながら、脱炭素農業の収益化を支援し、気候変動に対応する「耐候性ソリューション」の開発・実装を通じて、持続可能な農業の実現を目指しています。今回のインドネシアでの取り組みにおいても、プロジェクトの運営や支援を担っています。

  • 株式会社フェイガー

    • 所在地:東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル3階 0 Club

    • 代表者:代表取締役 石崎 貴紘

    • 事業内容:脱炭素型農業支援、カーボンクレジット創出・販売支援、耐候性ソリューションの研究開発

    • フェイガーHP:https://faeger.company/

まとめと今後の展望

今回のインドネシアでの取り組みは、単なる海外事業展開にとどまらず、水稲栽培における環境負荷低減と経済的価値創出を両立させる、持続可能な農業のモデルケースとなるでしょう。AWDのようなスマート農業技術の導入は、日本の生産者さんにとっても、環境貢献と収益向上の両面で大いに参考になるはずです。もしご興味があれば、フェイガーの取り組みをぜひチェックしてみてください。